社会問題となっているゴミ屋敷について

● ゴミ屋敷と社会問題

ゴミ屋敷がテレビ番組で取り上げられるようになり、現代の「社会問題」と扱われることも少なくありません。
私たちにもテレビの取材の問い合わせが頻繁にあります。
ゴミ屋敷や汚部屋で過ごされている方は実際にとても多くいらっしゃいます。
世間一般ではそういった人を「病気」「精神疾患」とすぐに問題視する傾向にあります。
しかし、そういった人の多くは普通に立派に仕事をされています。
ほんの少しだけ生活バランスが崩れれば、誰にでもそうなってしまう可能性があると私たちは考えています。
昨今よく見かけるセルフネグレクトとの関係性に関する記事も、少ないサンプルでの答えありきの物ばかりで、実際の現場に携わる私たちとの温度差がかなりあります。
現実は、テレビで取り扱われているような、典型的な「ゴミ屋敷の住人」は実はとても少ないのです。
本当に「社会問題」として考えなければならないのは、身内にゴミ屋敷の問題がいつでも起こり得るというところだと思います。

● ゴミ屋敷の現状

ゴミ屋敷の現状はとても過酷です。
普通の人にしてみれば確かに驚きの光景なのは間違いないでしょう。見るだけでも驚かれるのですから、実際に生活されている(いた)方の生活は、それはとても大変なのだろうと思います。
ゴミ屋敷の問題は、本人が解決に向けて行動すれば必ず解決する問題です。
しかし、ここで問題なのは、高齢者は解決に向けて非常に消極的だというところです。
人間は長い歴史の間に「改善」を求めず「現状維持」を良しとする思考回路に陥ってしまうという研究結果もあります。
高齢者に生活スタイルを「改善」する事を納得させるのはとても困難です。
説得が上手くいかない場面を多く見てきています。
隣人や近隣の方に直接的な迷惑が掛かっていない限り、ご本人の意思を尊重するしかありません。
テレビで興味本位に取り上げられるような状況よりも、とても現実的で身近な問題です。
常日頃からコミュニケーションやコンタクトを取り、少しずつ「懐柔」することが必要かもしれません。