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世界各国はどんな3Rの取り組みをしているの?日本の企業の具体的な事例とは

2023.03.14

リユース&リサイクル

今、循環型社会の重要なキーワード『3R』を中心に世界中で積極的な取り組みが行われています。未来のより良い地球環境のため、世界各国がどのような取り組みをしているのかご紹介していきます。

また日本でもたくさんの企業が3Rの取り組みに力を入れています。どんな企業がどのような取り組みをしているのか一例ですが併せてお届けするので楽しみにしてください。

まずはおさらい!3Rとは?

3Rとは、Reduce(リデュース)、Reuse(リユース)、Recycle(リサイクル)という3つの英単語の頭文字をとった総称です。

・Reduce(リデュース)→ゴミの発生を抑える。ゴミ自体の量を減らすことを指します。

・Reuse(リユース)→繰り返し使う・再利用のこと。使い終わったら捨てるのではなく繰り返し使用することです。

・Recycle(リサイクル)→資源の再利用を指します。使い終わり廃棄製品や商品から、まだ使用できる部分(素材や部品など)を取り出し再資源として再利用することです。

2000年6月2日に公布された循環型社会形成推進基本法において3Rが導入され、環境対策のために重要な項目として挙げられています。そして、2004年、当時の総理大臣であった小泉首相が米国ジョージア州シーアイランドで開催されたG8サミット(シーアイランドサミット)において、環境・社会・経済の三つの観点から持続可能な世界を実現していく運動として3Rの取り組みを提唱し各国から賛同得ました。

世界ではどんな3Rの取り組みをしているの?

ペットボトルキャップ

各国ではどのような3Rの取り組みが行われているのか説明するのでみていきましょう。

(1)サンフランシスコ(アメリカ)

サンフランシスコは「埋め立て0」を目指し3R活動が取り組まれています。市民の間ではエコバック、カトラリー(お箸、スプーン、フォークなど)、水筒は持ち歩くことが習慣化されています。2006年には発泡スチロール容器が禁止されました。さらに、2014年には公共の場所(市役所やコンベンションセンター)など、市が所有する建物ではペットボトル飲料の販売も禁止されています。

食品に関してもばら売りや量り売りが当たり前になっており、必要なものを必要な分だけ購入することを心がけているとのことです。量り売りされた食品や調味料を入れる容器も持参することで無駄なゴミを出すことがありません。

また、ゴミ山から材料を見つけ出しアートとして再利用をしています。市のトランスファーステーションでたくさんのアーティストがゴミから材料を集めアート作品を制作しています。完成した作品で展示会を開催したり、公園などの街のあちらこちらに展示されています。

(2)シンガポール(アジア)

シンガポールは「廃棄物ゼロ国家」を目指し包装や家電製品、食品などの廃棄物削減に取り組んでいます。2022年以降、廃棄物削減やリサイクル促進のため一定の売上のある企業に対し、どのような3R活動をしているのか情報の報告を義務付けました。

・街の景観を守るためにゴミのポイ捨ては罰金1,000ドル(約132,433円(1月12日時点))

・唾を吐くと罰金1,000ドル

国民や旅行者にはキレイな街並みを維持するため厳しい罰則が課せられています。

また、街にはゴミ箱がとても多く50メートル間隔で設置されています。ゴミの分別も徹底されており、家庭や公共の場所でも分別区分ごとのゴミ箱が設置されています。他にも、行政と企業が連携し3Rを推進しています。リデュース、リユースを身近に感じられるような動画を製作し国民の3Rに対する認知を高めています。

(3)フィジー(オセアニア州)

フィジーのゴミ問題は深刻です。家庭ゴミの多くは生ゴミと木屑が多いため人々は自然に還るという認識をしており、ポイ捨てが日常的に行われていました。フィジーは観光地として発展し経済的に豊かになった国です。豊かになると輸入物が増えプラスチック製品が大量に入ってきました。しかし、ポイ捨てが行われ続けていたのです。プラスチックは自然に還ることがありません。街の道路がゴミの山になることもあったそうです。

フィジーは300を超える小さな島々からなっています。経済が急速に発展したとしても、すべての島にゴミ処理場を建設する資金も技術もまだありません。結果的に今も深刻なゴミ問題を抱えおり適正なゴミ処理が喫緊の課題となっていました。

そこでフィジー政府が頼ったのが日本です。日本に対し技術協力を要請し両国で「廃棄物減量化・資源化促進プロジェクト」が着々と勧められています。

(4)スーダン(アフリカ)

スーダンではリサイクルの仕組みがなく、ゴミの分別もありません。そのためゴミ問題はとても深刻なものとなっています。街の中にはゴミの山があり、国民がゴミに対しての意識が低い状況にあります。なぜならば、そもそも環境を守るという概念がないといわれているのです。

街にゴミ箱は設置されているのですが、ゴミ回収車がいつくるかは誰も知りません。国が地球環境やゴミに対しての意識を改め、一からゴミ対策の仕組みを作ることが喫緊の課題となっています。

(5)カメルーン(アフリカ)

カメルーンの国民もスーダンと同じくポイ捨てが習慣になっていました。それは、プラスチック製品が入ってきても変わりません。しかし、少しづつですが意識は変わってきており、民間の会社が街の清掃を始めたり、川に捨てられたペットボトルを集め消毒をしてリユースしているそうです。

アフリカのきれいな街プラットフォーム(ACCP)では、日本が中心となり国民の健全な生活支援を行っています。この支援にはゴミ問題も含まれています。カメルーンもACCPに参加しています。日本人ボランティアがゴミ問題や環境問題についての授業やワークショップを開き啓蒙活動を行っています。また、アフリカ諸国の廃棄物管理向上のためのプラットフォーム設立プロジェクトがすすんでいるとのことです。

(6)ドイツ(ヨーロッパ)

OECD(経済協力開発機構)の調査(※1)によると、ドイツはリサイクル率が65%と世界の中でもダントツに高い結果となっています。ペットボトルよりも瓶に入った飲料水の方が多く(瓶の方が美味しいからという理由)、一部の瓶・ペットボトルなどの飲料水の容器にデポジットがかかっているので、返却するとデポジット分のお金が返ってくるという仕組みもリサイクル率の高さに貢献しているようです。

街には分別用のゴミ箱も多く設置され、人々は分別するのが当たり前という意識を持っています。子ども達は3〜4歳になると家庭でのしつけの一環として分別や再利用を徹底的に教えられます。子どもの頃から分別や再利用を習慣付けることが3Rの取り組みのも重要のようです。

ただ、食品ロス、廃棄物に関しての法律がなく年間1,200万トンにも及ぶ食品ロスがでています。そのため、SDGsと食についての啓蒙活動が盛んに行われています。廃棄される食べ物を必要な人に届ける、売れ残りや規格外の野菜などの有効活用などを通して食品ロスを減らす運動が始まっています。

(7)スウェーデン(ヨーロッパ)

スウェーデンでは全国の学校で環境問題が取り組まれています。これは、キープスウェーデンタイデイ財団によるグリーンフラッグという取り組みが関係しています。

グリーンフラッグのテーマは6つ

・ライフスタイルと健康

・身近な環境

・水資源

・地球温暖化とエネルギー

・消費生活

・ゴミのリサイクル

各学校はこのテーマの中から一つ選びテーマに合わせた取り組みを5つ決めます。そして、決めた取り組みを続けることでキープスウェーデンタイデイ財団から認証されるとグリーンフラッグという旗がもらえます。この取り組みはエコスクールプログラムとして世界規模で行われています。

また、スウェーデンではガラス瓶、アルミ缶、ペットボトルにデポジット制度を取り入れており、リサイクル率も他国に比べ高い傾向にあります。

日本企業の取り組みは?

日本企業はどのような3Rの取り組みをしているのか説明するのでみていきましょう。

(1)ソフトバンク

ソフトバンクは製品に同梱する取扱説明書などをアプリケーション化、紙媒体の請求書をオンライン化することで紙資源使用量の削減に取り組んでいます。条件付きですが機種変更のとき携帯電話やタブレットの下取りも行っています。下取りした端末は再整備され海外で使用されています。

また、メーカーを問わず使用済み携帯電話の本体、電池パック、充電器類、USIMカードなどの回収をして、レアメタルや金などを取り出し再資源化しています。また、オフィスでも2012年から社内業務のペーパーレス化に取り組んでいるとのことです。

(2)日本マクドナルド

子どもたちに人気のハッピーセットのおまけに付くおもちゃを使ったリサイクルの取り組みをしています。使わなくなったおもちゃを回収し、商品を提供する際に使用するトレイに再利用しています。2021年に回収されたおもちゃは305万個。各店舗でおもちゃの回収をしているので、遊ばなくなったおもちゃのあるご家庭はマクドナルドに持っていきましょう!

食品リサイクルは、排出した廃食用油(フライオイル)を主に鶏の配合飼料としてリサイクル、コーヒーを抽出した後の豆かすを店舗で分別・保管し、リサイクル工場で堆肥として再資源化しています。

(3)イオン

イオンは、廃食用油、魚のアラ、食品残さを回収、堆肥に加工し自社農場にて再利用しています。このような取り組みを「完結型食品リサイクルループ」と名付け2025年までに食品廃棄物を半減。さらに廃棄物を単に廃棄するのではなく資源として活用できるよう「食品資源循環モデル」の構築に取り組んでいます。

(4)アサヒ飲料

アサヒ飲料は、グループ全体でリサイクル素材など環境配慮素材の利用をしています。プラスチック容器をリサイクルPETボトルに変え利用の拡大を目指しています。現在、カルピスやカルピスウォーターなど乳性飲料の一部、アサヒ十六茶の一部がリサイクルPETボトルになっています。

他にも、使用済みプラスチックの再資源化事業、2050年までにCO2排出量“ゼロ”を目指す「アサヒカーボンゼロ」の取り組みや食べられる容器の開発などさまざまな3Rへの取り組みをしています。

(5)スターバックスジャパン

スターバックスジャパンは、2030年までに廃棄物を50%削減する目標を掲げています。リユースカップでドリンクを提供、フラペチーノ® のストローを紙ストローへ切り替え、食品ロス削減のため夜間の商品販売価格の値引き、不用になったスターバックスのプラスチック製のタンブラー等の回収を行っています。

店舗から出るコーヒーの豆かすは堆肥として再利用しており、コーヒー豆の堆肥で育ったニンジンはキャロットケーキになりオンラインで販売されています。

(6)日産

日産は車の設計段階から資源を最大限に有効利用することを意識しており、2005年度以降の日産の新型車すべてにおいて95%の部品をリサイクルすることが可能となっています。

二酸化炭素排出を減らす取り組みとして、電動車両の時代に向けた技術開発、エンジンの効率を高め燃費を向上させる技術開発がすすめられています。

(7)ユニクロ

ユニクロは全商品をリサイクル、リユースする取り組みを行なっています。不用になったユニクロ商品を回収し難民キャンプや被災地への緊急災害支援などにリユースとして再利用。破れたりほつれて着れない洋服は燃料やリサイクル素材として再利用しています。回収方法は店舗にある回収ボックスに入れるだけです。ユニクロ他、GUやプラステの全商品もリサイクルの対象になっています。

他にもサントリー、三井物産、トヨタ、ダスキン、コカ・コーラなど日本にあるたくさんの企業が3Rの取り組みを積極的に行なっています。

【まとめ】

仕分け

多くの国、企業が循環型社会の実現に向け3Rの取り組みを積極的に行なっています。今のままだと地球はどんどん壊れていくでしょう。ゴミで溢れ、環境汚染、水質・土壌汚染が進み、温暖化により異常気象も当たり前になってきます。

そうならないためにも今後ますます3Rの取り組みが重要となってきます。国や企業だけでなく一人ひとりがゴミを出さないように気を付ける、ゴミの分別をきちんとするなど、環境にやさしい暮らしを意識することが地球環境をを守ることに繋がります。

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