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実家がゴミ屋敷になっていたらどうしたらいい?親と揉めずに片付ける方法とは

2022.12.29

ゴミ屋敷片づけ

片付け上手な母だったのにいつの間にか実家がゴミ屋敷になっていた、コロナ禍でなかなか会えずにいた親の元に久しぶりに帰ったらゴミ屋敷になっていたということは珍しくありません。

片付けようにも「まだ使えるから勿体無い」と片付けることに抵抗する親……。放置すると火事、地域からの孤立、健康被害と心配も尽きないことでしょう。そこで今回は、実家がゴミ屋敷になっていたとき親と揉めずに片付ける方法をお届けするので参考にしてください。

高齢者のゴミ屋敷化が多い理由

買い物する老人

ゴミ屋敷は1日、2日で作り上げられるものではありません。とくに高齢者の場合は、体調面が優れず日常生活さえおぼつかないと掃除が億劫になったり、ゴミ出しが大変な労働となります。そのような日々が積み重なりいつの間にかゴミ屋敷が完成してしまうのです。他にも高齢者のゴミ屋敷化が多い理由があるのでみていきましょう。

・認知症が進行している

自覚のないまま認知症が進行している場合、ゴミを判断できない、ゴミ出しの日を忘れる、掃除すること自体を忘れてしまう場合があります。

・物を捨てられない

戦後、物のない時代を生き抜いた年代の方々は捨てるということに後ろめたさを感じるようです。勿体無いという美学があり捨てる・手放すという決断がなかなかできないのです。そのため物がどんどん増え続けゴミ屋敷化が加速していきます。

・人に迷惑をかけられない

高齢者の方々は人に迷惑をかけられないという気持ちを強く持っているように見受けられます。自分では処分できな不用品も人に頼むと迷惑をかけてしまうという理由で放置してしまいます。

・他者との交流がない

2014年大阪市がゴミ屋敷の現状について調査したところ、ゴミ屋敷の住人の36%が地域から孤立していました。とくに高齢者は地域から孤立しがちです。交流がなく一人寂しく暮らしていると物やゴミに囲まれることで疎外感や孤独感が薄れるという人も少なくもありません。心のスキマを物やゴミで埋めてしまうのです。
参考:大阪市-ゴミ屋敷の現状について-

実家の片付けは揉めやすい!

ゴミ屋敷になった実家をみて片付けようと思っても親が拒否し揉めてしまうケースは多々あります。親からすると「ここで暮らしているのは自分」という気持ちもあり、「今更家のことに口を出されたくない」、「余計なお世話だと」言ってしまう場合も……。

家族は家族で遠く離れていても親のことは心配しています。その気持ちをわかってもらえず、最後はケンカに発展するということも少なくありません。

親からするとゴミや物が溢れている状態が普段の日常生活なので、片付けをすることで生活習慣が変わってしまうことに抵抗があると考えられます。また、一旦揉めてしまうと、実家から足が遠のき、悪化の一途をたどるばかりです。では、親と揉めずに片付けができるよう説得するにはどうしたらいいのでしょうか。

親と揉めずに片付ける方法

片付けを嫌がらず賛成してくれれば問題ないのですが、片付けに抵抗する場合はステップを踏み説得していくしかありません。どのようなものがあるのか説明するのでみていきましょう・

(1)親の話を聞こう

物を溜め込む、ゴミを捨てないという行動の裏側には寂しさや孤立、不安などが多くあります。まずは親の話をじっくり聞いてゴミ屋敷になってしまった原因を探っていきましょう。

親の悩み、普段の生活、交流関係などを聞き原因を探るのです。そして、ゴミ屋敷化していることをどう思っているのかさりげなく聞いてみましょう。このままで良いと思っているのか、片付けの必要があると思っているのか、片付けたいけれど出来ずにいるのか分かれば対策も立てやすくなるでしょう。

(2)親を否定しない

親の話を聞くときは聞き役に徹してください。親が話しやすい雰囲気になる相づちを打つように意識してください。決して頭ごなしに否定しないことです。とくに「なんで片付けられないの」、「手間をかけさせないで」、「恥ずかしくないの」などの発言は親の自尊心を傷つけてしまいケンカに発展しやすいので注意してください。

(3)ゴミの放置が危険なことを理解してもらう

物やゴミの放置が危険なことを理解してもらいましょう。

・害虫の発生

・放置したゴミから出る悪臭

・コンセントに付着したホコリから発火、ストーブからの引火で火事になる可能性

・燃えやすいものが大量にあることで放火を招く場合があること

・ホコリやカビによる健康面への悪影響

・物につまづいて転倒しケガをする可能性

・近隣への被害

・孤独死のリスク

高齢になると体力や免疫力も低下してしまいます。ホコリやカビだらけの不衛生な家で暮らすと体調は悪化する一方です。物につまづき転倒し骨折などの大ケガをすることもあります。以上のことから物やゴミの放置が危険であることを根気よく説明し理解してもらうようにしてください。

(4)自分の部屋を片付けよう

ゴミ屋敷を自力で片付けるのはほぼ不可能です。どうしても人の手が必要になるのですが、1箇所だけであれば片付けはできます。人は普段よく使うもの、大切なものを身近におく習慣があります。そこで、親が使わない部屋、自分の部屋だった場所など、普段生活しているエリアから離れた場所を片付け、ゴミのない快適な空間を体験させてください。

ゴミ屋敷に住む人が執着しやすいのは、リビング、台所、貴重なものが入った引き出しといわれています。それ以外の部屋や特定の場所(玄関だけ、お風呂場だけ、家の外にあるものだけなど)を片付けるようにしましょう。キレイになった部屋を見ると抵抗していた気持ちも揺らぐ可能性が高いといえます。そのタイミングでゴミ屋敷片付け業者に相談してみましょう。

親を説得するタイミング

何もない日に突然、片付けようと言っても抵抗される可能性が高いといえます。親を説得するのであれば何かのタイミングを見計らってする方が成功する確率が高くなります。次のようなタイミングが訪れたとき説得してみてください。

・要介護認定が出た

・訪問介護やデイサービスを利用することになった

・施設に入所することになった

・転んで怪我をした

・入院することになった

・妻もしくは夫と死別し一人暮らしをすることになった

・害虫によく刺されるようになった

家に人が出入りするようになる、健康面に被害が出るようになったタイミングで「良い機会だから片付けもしようよ」と親を説得すればすんなり話を聞いてくれる可能性も高いといえます。

自治体のゴミ出し支援を利用する

ゴミ屋敷の片付けが終わったら元のゴミ屋敷に戻さないようにしなければなりません。そのためにも、ゴミ出しが困難な高齢者の方を対象とした支援制度の利用がおすすめです。2021年には34.8%の地方公共団体で高齢者ごみ出し支援制度の導入が始まりました。

高齢者ごみ出し支援制度を導入していない地域でも介護保険制度を利用したゴミ出し支援を受けることができます。自治会やNPOなどの支援団体が企画、運営するごみ出し支援活動もあります。これらのサービスを利用することで、高齢者(実家)のゴミ屋敷化を防ぐだけでなく、孤立からも抜け出すことができるのではないでしょうか。

参考:環境省-高齢者ごみ出し支援制度導入の手引き-

【まとめ】

電話相談

高齢者のゴミ屋敷問題は多くの危険をはらんでいます。何か起こったあとでは遅いので早めの対策が必要です。自分にはゴミにみえても実家にあるものは親のもので、親にはゴミではないかもしれません。説得するにしても親の気持ちに寄り添い根気よく対話を重ねていきましょう。否定は絶対しないでくださいね。

エコフレンドリーサービスは業界屈指の経験と5,000件を超える実績があります。プロフェッショナルとしてゴミの回収および法律に従った運搬・破棄を行っています。プロとして築き上げてきた知識・技術・信頼でどんなお悩みやご相談にも、ワンストップで親身にお手伝い致します。

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