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生前整理とは?いつやれば良い?生前整理をするメリットとデメリット

2023.01.16

遺品整理

終活(しゅうかつ)というキーワードがトレンドに上がることもある昨今、自分が亡くなった時に備えて生前整理を行う方は年々増えていっています。

しかし「生前整理といっても具体的にどんなことをすれば良いの?」「何歳から始めたら良い?」と疑問を抱える方も多いことでしょう。

そこで今回は、遺品整理業界歴20年以上の当社が生前整理について解説します。

  • 生前整理ってそもそも何?
  • なぜ生前整理を行う必要があるの?
  • 生前整理を行うメリットとデメリット

…など、生前整理について気になる点を網羅して解説します。

将来的に生前整理を検討している方、家族の生前整理を支援したい方は、ぜひ本記事を最後までお読みください。

生前整理とは

白い花

生前整理とは、まだ自分が生きていて元気なうちに、自分が亡くなった時に備えて身の周りの持ち物や財産を整理しておくことを指します。

生前整理は自分自身で行う場合と家族と一緒に(もしくは1人で)行う場合があります。

自分自身で生前整理を行うケースで多いのは、自発的にケア付き高齢者施設に入所を決められた際、自宅を整理することになったときです。

対し、家族が生前整理を行うケースは本人が体調を崩したなどで施設への入所を余儀なくされたときや、夫婦のどちらかが既に亡くなられており、戸建てを売却して賃貸やマンションに住み替えを行うタイミングなどです。

生前整理ですべきこと

生前整理では、不要品の廃棄はもちろんのこと、財産の整理もあわせて行います。大まかな整理内容は下記の通りです。(年齢や置かれている状況で多少変動します)

  • 財産の管理(リスト作成)
  • 貴重品の確保・整理(保険証券や権利書、年金手帳など)
  • デジタルの整理(パソコンのハードディスク、登録しているサイト、サブスクリプションの管理)
  • 物の整理(不要品の廃棄)
  • 高齢者施設の手配

財産の管理は現在所有している財産を全て書き出し、生前整理を行う対象者(自分または家族)が亡くなったときにどのように財産を分配したいかを整理することです。

管理する財産が多く、トラブルになりそうな場合は司法書士などに依頼をして遺言書の作成を行っておくと安心です。

貴重品(保険証券や各種権利書、年金手帳、預金通帳など)もまとめて管理できるところに保管しておくと良いでしょう。これらは自分が亡くなった際、遺族にとって必ず必要となるものです。

また、生前整理は家族皆でやるとより良いでしょう。自分が亡くなった時にどこに貴重品をしまってあるのか等スムーズにわかるようにするためです。

特に生前整理を行う人が実家に住んでいる場合は、自分の荷物だけでなく家族の荷物の整理も必要になりますので、可能であれば家族と一緒に生前整理をこなしておくことをおすすめします。

遺品整理・老前整理と生前整理の違い

遺品整理は故人の遺品を遺族が整理することを指します。

また、老前整理は、老後自分がより暮らしやすくなるように『年齢を重ねて体力が衰えてしまう前に身の回りのものや人間関係を整理すること』を指しますが、これは主に自分自身のために行うものです。

対し、生前整理は『自分の死後、遺族の負担を減らすために行うもの』ですので、若干目的が変わってくるのです。

どのような人に生前整理が必要なのか

生前整理は全ての人に必要だと私たちは考えます。

例えば今あなたが20代、30代でも、なるべく早いうちから生前整理を行い、定期的に整理した内容を見返すことで、事故や病気で急遽入院することになっても安心して過ごせるでしょう。

「まだ自分は若いから」

「そんなに分ける財産もないし」

「子供もいないから、自分は生前整理をしなくても…」

「私の物なんて少ないし、大丈夫でしょ」

…などと考える方もいるかもしれませんが、いつ事故に遭うか、いつ急な入院になるかもわかりません。

全ての人に等しく終わりが訪れるからこそ、自分が亡くなった後のことを考えておくことは大切なのです。

なぜ生前整理を行う必要があるのか

生前整理は自分が亡くなったとき、残された遺族の負担を軽減させるために行います。

通常人が亡くなると、遺族は財産分与や遺品の整理、賃貸やサブスクリプションの解約、保険金の受け取りなど、葬儀と並行して多方面で労力を必要とされます。

その際、きちんと生前整理が行われていれば、遺族の負担を大きく減らすことができるのです。

また、生前整理を行うことで、家族や親族に見られたく無いものを事前に処分したり、自分が望む通りに財産分与をすることができます。

希望する方法で財産を分与するため、見られたくないものを事前に処分するためにも、生前整理は全ての人に必要になるのです。

生前整理はいつやるのが良いのか

生前整理は思い立った時にやっておくのがベストです。

特に今この記事を見ている方は、少なからず生前整理に興味関心を持っていただいているのだと思いますから、ぜひこのタイミングでご自身の生前整理を始めてみてください。

60歳~65歳を目安に、老人ホームに入居する前に行われるケースが多く見受けられますが、先程申し上げた通り、全ての人にいつ何が起きるかわかりません。

そのため『思い立ったが吉日』で、生前整理を始めることを強くおすすめします。

生前整理のメリットとデメリット

天秤

続いて、生前整理のメリット(長所)とデメリット(短所)をご紹介しましょう。

メリット

生前整理のメリットは、次の通りです。

  • 家族に見られたくないものを事前に処分できる
  • 自分の死後、遺族の負担を減らすことができる
  • 自分が望む形で財産の分配ができる

生前整理をすることで、事前に処分したいものを誰にも見られることなく処分できるのは大きなメリットです。

また、できるだけ荷物を減らしておくことで遺族の負担を大きく減らすことができるでしょう。

自分が望む形で財産の分配ができるのも生前整理のメリットの一つです。(別途遺言状の作成が必要になります)

また、生前整理をすることで前向きな気持ちを取り戻される方も多いです。

現に当社でお付き合いのある生前整理をされたお客様の中には、生前整理をすることで将来と向き合い、部屋や生活スタイルをコンパクトにすることで自由な時間が増え、アクティブな趣味や活動をしながら健康的な暮らしをされている方もたくさんいらっしゃいます。

これは生前整理の主な目的ではなく、副産物のようなものですね。

デメリット

続いて、生前整理のデメリットは次の通りです。

  • 気力と労力が必要
  • ある程度費用がかかる(業者に頼まなくてもかかる)
  • 心にぽっかり穴が空いた気がする(虚無感)

生前整理だけでなく、片付けは基本的に気力と労力が必要になります。

「忙しく働いてる中でそこまでの時間を割けない」という方も多く、生前整理をしたい気持ちがあってもなかなか着手できない場合も多いでしょう。

また、自分で行うにしろ業者に依頼するにしろ、生前整理はある程度の費用がかかります。安ければ数千円、高いとゴミの処分などで数万円〜数十万円必要となるケースも。

さらに、いざ生前整理をすると心にぽっかり穴が空いたような気持ちになることもあるでしょう。物に囲まれていると安心するような方は特にこの傾向が強くなります。

生前整理は業者に依頼するのも一つ

電話相談

ついつい物を集めてしまう方、自分じゃ生前整理に踏み切れない方は、業者に依頼してしまうのもひとつの方法です。

業者に依頼してしまえばある程度費用はかかりますが短時間で集中して終わらせることができるので、忙しい方や億劫になってしまう方も効率よく生前整理を行うことができるでしょう。

生前整理を業者に依頼する際の注意点

生前整理を業者に依頼しようと思ったら、なるべく一人ひとりにあった整理をしてくれるような業者を選ぶと良いでしょう。

置かれた環境が違えばお荷物の量や生前整理の目的も変わってきます。さまざまな事情に寄り添い、整理を提案してくれる業者を選びましょう

上記のような業者を選ぶ時は、複数社に見積もりを取ってから最終的に選ぶ形を取ることをおすすめします。

値段だけで即決したり、電話やネットの見積もりだけで依頼する業者を決めてしまうと、後々高額な請をされたり嫌な思いをするなど「思っていたのと違った」ということにもなりかねません。

当社では生前整理を希望されるお客様のご相談なども都度受けておりますので、検討されている方はお気軽にご相談ください。

【まとめ】

生前整理は自分のためでなく、残される親族の負担を減らすために行うものです。

そして思い立ったが吉日で、今の年齢に限らず「生前整理をしようかな」と思った時が始めどき。

なかなか生前整理の時間が取れないような忙しい方、気が乗らない方は業者に依頼してしまうのも良いでしょう。

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